誤って落下してSDカード読み取り不良になった一眼レフデジカメ、ペンタックスのK10Dですが、破損したコネクタの代用部品が届いたので修理に挑戦しました。
マルツとAmazonから注文した部品やハンダ付けの道具など購入したので、ようやく一眼レフデジカメのの修理に挑戦しました。
基板間コネクタの交換でSD読み込み不良直るかなと、不安ありながら結構期待しいたのですが症状変わらず。
結局ダメでしたね。唯一の救いようがあるとすれば、SDカード以外の動作に問題がなかったこと。まあコネクタ以外の交換はしてないので動くのが普通なんでしょうけど、コネクタのハンダ付けに手こずったので他が損傷しなかったのは救いよう。
オートフォーカスも動作してるので、SDカード挿さなければ写真撮れるので、撮影もどきな感じは楽しめますね(泣き)。
本番の前にジャンクメモリでハンダ付けの練習しようか
使用しているコテ先はハッコーのFX-600で「温調式はんだこて」です。今回、標準のコテ先では難しいかと思いC型コテ先とD型コテ先を購入しました。
D型(1.6mm)とC型(2mm)のコテ先。
地元のブックオフ(コンプオフ)で適当にジャンクメモリを購入してハンダ付けの練習です。パソコンメモリのICチップの足は0.5mmピッチの模様。0.4mmのコネクタより若干広いですが、まあ練習にはなるでしょう。
といっても部品を外すのは無理ゲーに近いのでハンダ付けされた状態から、その上にハンダ付けをしてブリッジしないか確認しながら練習。あと、購入したメモリが片面実装だったため、裏面のメモリチップが載る部分のランドで部品載せないでハンダだけの練習。
それと、足の本数が少ないSPDチップを外して、再ハンダでの練習。
C型とD型でハンダ付けの練習してみて、D型が使いやすかった。標準コテ先しか使用したことなかったから、いつもコテを寝かして使っているので角度を立てるC型は違和感あった。多分ユニバーサル基板などの部品の足を穴に通してのハンダ付けや配線のハンダ付けには使えそうかと思います。
購入したコネクタのヘッダーとソケットが合うか確認したら外せなくなった
購入したコネクタのヘッダーとソケットが合うか、基板にハンダ付けする前に部品同士くっ付けました。パチンっと音が鳴ったのでヘッダーとソケットの種類は合ってそうです。
ただ、はめた部品を外すのに一苦労。ピンセットの先っちょをコネクタの隙間に入れながらグイグイっと取ろうとしたのだけどうまく取れない。なんとか引っ張り出して取れたはいいものの、足まげてしまいました。
もう1セット予備を買っているので、その予備を使おうかとも思いましたが、ハンダ付け失敗したらもう交換用部品が無い。なので、ピンセットで突きながら曲がった足を修正。
木の板の上に銅色の足は見えにくいので、白い紙、近くにあったレシートの裏面の上にコネクタ置きました。
0.4mmピッチのハンダ付け難しい。位置決めとブリッジ修正が
gootの3倍拡大鏡付きヘルパーを使いながら、0.4mmピッチの基板対基板コネクタの位置合わせが異常に難易度が高い。1cmマクロで撮影できるデジカメで確認しながらの繰り返し。
購入したコネクタ20ピンをメイン基板に仮固定。14ピンコネクタが入手できなかったので20ピンで代用です。コネクタの位置決めはメイン基板でハンダ付けしてからSDカード側の基板に装着するときに位置決めします。
ヘルパーで合ってそうと思っていても微妙にランドと足がズレている。購入したコネクタのピッチが合っていないのか、なので新旧コネクタ並べて撮影して画像編集ソフトで確認する。
傾き補正してから、新旧コネクタのレイヤーを重ねて表示を切り替えます。
ピッチのサイズは合ってそうで間違いではなさそうです。
6mm幅のマスキングテープだとコネクタ隠れるほど大きいので、カッターで半分ほどの幅にカットして使っています。
何度も挑戦して、メイン基板のコネクタ位置合わせにかかった時間は1時間半程度。根気のいる作業はかなり面倒です。
マスキングテープで位置合わせして、若干ズレてるのですが、ランドと足にフラックス塗ってコテ先にハンダ乗せて仮ハンダの作業開始。ピンセットでチョンチョンと動かしての位置調整。
1ヵ所仮ハンダしたら、デジカメで撮影して確認。
問題なさそうなら対角上の反対側も仮ハンダして、またフラックス塗って本ハンダ付け作業をする。
この時、片方の面はブリッジ無しでハンダされていそうなのですが、もう一方は盛大にブリッジしてしまいました。
フラックス塗って、ハンダ吸い取り線で余分なハンダを取り除くのですが、この吸い取り線を使う作業が苦手。ハンダ吸い取って離すときのタイミングが悪いのか吸い取り線がくっ付いて外れないことが多々あります。
吸い取り線が基板にくっ付いてるのを無理やり外すと基板のランドまで剥がれてしまう可能性があるので非常に厄介。ランド剥がさずに慎重に取り除く、そしてまだブリッジ取れてないので、フラックスを塗りつつ慣れない吸い取り線で悪戦苦闘しながらようやくブリッジがなくなりました。
時間かけ過ぎたせいか、コネクタの外装プラスチックが溶けてしまいました。テスターで導通チェックするとブリッジでのショートなくランドとコネクタの導通も繋がってて問題ない模様。この時点で投げ出したいほどかなり疲れたので、コネクタの線も細いので導通チェックは適当だったりします。
ここで一旦休憩。
フラックス使用して長時間作業してると気分悪くなり頭痛がしてきたので、一旦休憩してウィンドエアコンの換気モードで換気もします。作業中は窓を開けていたのですが、空気の流れが悪いのかどうも充満してたみたいですね。
さて、次はSDスロット側の基板にコネクタのハンダ付けです。
メイン基板とドッキングするときの向きを考えてコネクタ位置を決めます。確認したらコネクタが外側にはみ出ればいいようです。
メイン基板と比べるとコネクタ周りに他の部品がなくスペースが広いので、メイン基板より短時間でハンダ付け完了。
ブリッジの修正は中々治らなかったのですが、どうもコテ先当てる時間が短くてブリッジされたハンダが溶ける前にコテ先を離ししてたみたいなので、当てる時間を少し長くしたら、ブリッジのハンダ溶けて修正完了(毎回フラックス塗っています)。何となくブリッジ修正のコツが掴めてきたように思います。
両基板のコネクタをつけたので、あとは、組み戻しながら分解するのに外す必要があった配線類をハンダ付けしながら組み立てるだけです。ここで、また休憩します。
海外サイトから入手したサービスマニュアルを参考に組み立てます。
ここまで来るとひと段落。動くか分からないのでドキドキはありますが、作業進めます。
交換したコネクタの高さが低いのかSD側の基板を本体に固定して、上からメイン基板を合わせるとコネクタがうまく繋がらいようです。
メイン基板とSD側の基板の間にはメイン基板を固定するネジ穴があるので、1度SD基板を本体から外してメイン基板とドッキングさせた状態で本体に固定しました。多分これでコネクタの接続が外れることはないはず。
一眼レフを組み戻して動作確認。修理の結果は以前と変わらず・・・
組み戻したので、電源付けます。SDカードはまだセットしていません。
日付設定やメニューの表示。撮影でのオートフォーカスも動作して撮影は出来ます。ここまでは故障直後と同じです。
もしここで、動作しなかったら、ハンダ付け作業でやらかした可能性があり、そうなると修理前の状態に直すのは不可能。
さて、SDカードを入れて撮影できるかの確認。交換したコネクタ修理は成功するのか・・・
だめでしたね。壊れた時と同じ「カード異常」が画面に表示されますね。カードのフォーマットも撮影もできません。
コネクタの交換が成功したのか失敗したのかは分かりませんし、もしコネクタ交換が成功していても治らなかったら今の自分の腕ではお手上げです。ICチップや基板内の配線の損傷などあったら無理ですわ。
あとはSDカードスロットの破損かな・・・。カードが「入ってる」「入ってない」の認識は出来る模様。
やっぱり素人にデジカメ修理は無理ですわ
分解してみてコネクタが破損してたから、単純に交換して治るのかと思いましたが、そんなにうまくはいきませんでしたね。結果的に修理前と全く変わらなかったので、一眼レフの修理は保留として押し入れの引き出しに入れました。
1年半前にヤフオクで1万弱で購入した中古デジカメの運命はこのような形で終わらせてしまったので(元々誤って落としたのが原因)、交換用部品とハンダ付けの道具など買い足した費用や時間を考えてたら、なんともモヤモヤな気持ちだけ残りましたね。
ただ、「基板対基板(BtoB)コネクタ」という部品があるのが分かったり、電化製品の内部配線を固定している茶色のテープが「カプトンテープ」と分かったりと知らないことは知れたし、フラックスも便利だと分かりました。そう考えると、修理は失敗しましたが知識を得たという意味では少し良かったのかなと思います。